【RWC】第1週(9月8日~11日)試合結果&ランキング
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フランス 27 v 13 ニュージーランド
地元フランスが開幕戦を見事制して幸先の良いスタートを切った。
ニュージーランドは、サム・ケイン主将が前日の練習中のけがで急遽欠場し、No.8アーディ・サベアがゲームキャプテンを務める波乱の幕開けとなったが、開始早々の2分にゴール前のラックから出たボールをSO(1st-FE)の位置にいたFBボーデン・バレットの絶妙なキックパスを受けたWTBマーク・テレアがトライを決めて先制し、その後もPGで追い上げるフランスとのシーソーゲームで前半を終了。後半も開始早々の43分に連続攻撃からの大外へのロングパスでテレアが抜け出してこの日2本目のトライを決め、再度逆転に成功して底力を見せつけた。しかし、ここからはフランスが自身のラグビーを取り戻し、55分にはゴール前のラックからの展開でSOマチュー・ジャリベールが切れのあるスワーブからWTBダミアン・プノーをフリーにして待望のトライを決め、FBトマ・ラモスのゴールも決まって逆転に成功。さらを2本追加して突き放し、最後は交代出場のSHマキシム・リュキュのゴール前へのショートパントを確保した、こちらも交代出場のFBメルヴィン・ジャミネが押さえ、勝負を決定づけた。
フランスは前回の地元開催となった2007年の開幕戦でアルゼンチンに敗れた負の歴史を払拭する見事な勝利で順調なら早くもプール1位が見えた。一方のニュージーランドは、プール戦での無敗記録が33試合目(この試合の前まで31勝1分け*)にして途切れた歴史的な敗戦となったが、随所にスピードや決め手を見せて好ゲームを演出し、残るプール戦と決勝トーナメントでの巻き返しを誓う。
* ニュージーランドのプールラウンド戦績は、台風のためにドロー扱いとなった2019年のイタリア戦を除く31連勝中だった。
イタリア 52 v 8 ナミビア
イタリアが下馬評どおりの強さを見せ、ナミビアに快勝。4トライ以上のボーナスポイントも獲得して、第1週終了時点でプールトップに躍り出た。ナミビアは先制のPGや21分のトライなど良い場面を作るも、後半はイタリアの猛攻をしのぎ切れず、完敗を喫した。
アイルランド 82 v 8 ルーマニア
世界ランキング1位のアイルランドが下馬評どおりの強さでルーマニアに快勝し、12トライを挙げてボーナスポイントも獲得。久々の実戦となったSOジョニー・セクストン主将も健在ぶりを見せつけ、開幕直前のサモア戦で僅差の接戦を演じた不安を完全に払しょくした。ルーマニアは前半のPGやトライはあったものの、力の差は歴然で、前半途中からは一方的な試合を余儀なくされ完敗を喫した。
オーストラリア 35 v 15 ジョージア
開幕前の連敗でパフォーマンスを不安視されていたオーストラリアは、開始早々に相手陣ゴール前まで攻め込んで最後はCTBジョージ・ペタイアがフィニッシュ。その後も9分に新鋭WTBマーク・ナワンガニタワセがトライを決め、不安を払拭すると、3本のPGを重ねて前半を21対3で折り返した。後半はジョージアも意地を見せて47分のトライをもぎ取ったが、オーストラリアも負けじとFBベン・ドナルドソンが2本のトライを重ねて突き放し、終了間際にジョージアのトライを許したものの、そのまま逃げ切った。ジョージアはFWの強さなど特徴は見せたが、力の差のある敗戦を喫し、次戦は気持ちを切り替えて臨むことになる。
イングランド 27 v 10 アルゼンチン
ラグビーの母国イングランドが、開幕前の不安を一蹴する快勝を飾った。
イングランドは開始10分で早くも危険なタックルによる退場者を出して極めて不利な状況に追い込まれたが、SOジョージ・フォードが3本のドロップ・ゴール(DG)を含む全9本のゴールを全て決めてイングランドの全得点を稼ぎだし、DGで逆転してからは一度もリードを許さない快勝で開幕前の下馬評を覆した。
アルゼンチンは、力の差のある内容ではなかったが、わずかな隙やミスをことごとく得点につなげられ、混乱の中でゲームを終えてしまった印象で、いつの間にか敗戦していたといった気分なのではないか。次戦以降の巻き返しが期待される。
日本 42 v 12 チリ
開幕前の振るわなかった戦績から不安を残しての初戦となった日本代表は、開始早々にトライを奪われて先制され、初出場のチリに劣勢の状況でのスタートとなったが、再開直後の展開から新鋭LOアマト・ファカタヴァが飛び込んでゴールを含めて同点とし、一気に流れを変えた。その後一進一退の攻防を繰り広げるも、この日全てのゴールを決める安定性を見せたSO松田力也の活躍もあって徐々にペースをつかみ、最後は残り10分でCTB中村亮土、新鋭LOワーナー・ディアンズのトライで突き放し、6トライを挙げる快勝で開幕前の不安を払拭して見せた。
チリは、初出場ながらのびのびと基本に忠実で直向きにプレーし、自分たちの実力を遺憾なく発揮したパフォーマンスが光った。
南アフリカ 18 v 3 スコットランド
連覇を狙う南アフリカが、6ネーションズの雄スコットランドを終始圧倒し、2トライ1ゴール2PGに対して1PGだけに抑える完勝と言って良い内容で好発進した。
後がなくなったスコットランドは、同じく格下相手とは言え圧勝でスタートしているアイルランド戦での雪辱を期す。
ウェールズ 32 v 26 フィジー
ウェールズが開幕直前にイングランドを初めて破って勢いに乗るフィジーとの死闘を制し、不安視されていたチーム状況を覆して一躍プール戦最右翼に躍り出た。
ウェールズは、再三にわたって素早く激しいフィジーの攻撃を早い段階で摘み取り、少ないチャンスをモノにして得点差を広げ、70分で32対14と気付けばダブルスコア以上の優位を築き、フィジーの猛反撃を2トライに抑えて何とか逃げ切った。
フィジーは試合時間経過後の80分に決定機となるロングパスを放ったが、チームの大黒柱であるCTBセミ・ランドランドラが痛恨のノックオンで万事休す。秘めた実力を見せたがあと一歩、わずかに届かなかった。
総評
開幕戦となった地元フランスとプール戦負けなしのニュージーランド代表オールブラックスとの一戦は、期待どおりの好ゲームとなり、フランスが初めてオールブラックスに土をつけ、悲願の初優勝に向けて勢いに乗れる充実した内容だった。
その他の欧州勢は、アイルランドが格下相手とは言え圧倒的な実力差を見せて快勝したほか、イングランド、ウェールズも接戦をものにしているように、勝負どころのディフェンスやゲームコントロールに長けたしたたかさが如実に結果に結びついた。次週イングランドと対戦する日本代表は、良いゲームで気を良くしているところではあるが、引き続き気の抜けない戦いが続く。
南半球勢では、連覇を狙う南アフリカが実力者スコットランドを寄せ付けずに快勝したほか、格下とはいえ実力のあるジョージアをねじ伏せたオーストラリアに対し、ニュージーランドの敗戦とアルゼンチンのまさかの完敗は少なからず衝撃が走った。アルゼンチンはこれで負けられない状況となり、プール最終の日本戦は全力で襲い掛かってくると想定され、日本代表にとってはイングランド戦ともども厳しい状況が続いていく。
ほかでは、チリの初々しさやフィジーのパフォーマンスが光ったものの、W杯ゆえの実力差があらわになる試合もあり、参加国の悲喜こもごもが見られた。
世界ランキング(9月11日更新)
| 順位 | 変動 | 協会(国・地域) | レート |
|---|---|---|---|
| 1 | →(1) | アイルランド | 91.82(→) |
| 2 | →(2) | 南アフリカ | 91.67(↑) |
| 3 | →(3) | フランス | 90.59(↑) |
| 4 | →(4) | ニュージーランド | 87.69(↓) |
| 5 | →(5) | スコットランド | 83.43(↓) |
| 6 | ↑(8) | イングランド | 83.22(↑) |
| 7 | ↑(9) | オーストラリア | 81.78(↑) |
| 8 | ↑(10) | ウェールズ | 80.66(↑) |
| 9 | ↓(7) | フィジー | 77.88(↓) |
| 10 | ↓(6) | アルゼンチン | 77.59(↓) |
| 11 | ↑(12) | サモア | 76.19(→) |
| 12 | ↑(13) | イタリア | 75.63(↑) |
| 13 | ↓(11) | ジョージア | 74.32(↓) |
| 14 | →(14) | 日本 | 73.29(→) |
| 15 | →(15) | トンガ | 70.29(→) |
※ 変動とレートの↑は上昇、↓は下降、→は変動なし