【RWC】準決勝試合結果&ランキング
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ニュージーランド 44 v 6 アルゼンチン
連覇を含む優勝3回を誇るニュージーランドが、欧州王者で世界ランキング1位だったアイルランドを接戦の末下した勢いそのままに、同じ南半球の雄アルゼンチンを寄せ付けず、圧勝で決勝進出を決めた。
ニュージーランドは、序盤からスピードと展開力でアルゼンチンを圧倒し、WTBウィル・ジョーダンのトライを皮切りにトライを量産して前半だけで3トライ、後半開始早々のSHアーロン・スミスやジョーダンのハットトリックなど7トライ44得点を挙げた一方、アルゼンチンに2本に抑え込む完勝で決勝に向けて最高の結果となった。ジョーダンは大会8トライ目で、トライ数単独トップに躍り出て大会トライ王を大きく手繰り寄せた。
アルゼンチンは、スロースターターらしく序盤の劣勢は織り込み済みではあったが、それを上回るニュージーランドの巧みなパス回しや波状攻撃に対応できず、反撃の糸口すらつかめずに完敗を喫した。3位決定戦に向けて再度チームの立て直しを図りたい。
イングランド 15 v 16 南アフリカ
開催国フランスを破って準決勝に臨んだ南アフリカが、またしても1点差でイングランドを逆転の末に下し、決勝に進んだ。イングランドは雨の中得意のキッキングゲームに持ち込み、固いディフェンスと得意のDGで終始試合を優位に進めたが、センターライン付近でのスクラムでのペナルティが致命傷となり、前回大会の雪辱はならなかった。
南アフリカは、雨天が響いたか、序盤からなかなかペースが上がらず、イングランドのキッキングゲームに振り回される形となり、PGを重ねられて一時12対3とリードを許すも、31分に早くも前回大会優勝SOハンドレ・ポラードが登場すると、徐々に流れをつかみ、そのポラードのPGで追い上げて前半を12対6で折り返した。後半はそれぞれほぼ全員の選手交代を使い切る死闘となり、イングランドSOオーウェン・ファレル主将がゴール前の隙を突いたDGが決まって15対6となり、流れは完全にイングランドかと思われたが、W杯を知り尽くす南アフリカは一切慌てることなく圧力をかけ続けると、69分、後半登場したLOのRG・スナイマンが飛び込んでトライ、ゴールも決まって15対13と2点差に追いすがり、最終盤の78分、ついにセンターライン付近でのスクラムを押し込んでペナルティを獲得。50m近い距離をポラードが落ち着いて決めて大逆転に成功し、準々決勝に続いての1点差勝利を収めた。
イングランドは、得意のキッキングゲームを展開し、PGを積み重ねて終始試合を優位に進め、地域やポゼッション(ボール保持率)でも互角以上の戦いを見せたが、固い南アフリカディフェンスを崩すところまでは至らず、トライなく得点を突き放せずに最終盤に突入。ファレル主将のDGで一時9点差までリードを広げたが、圧力をかけ続けた南アフリカに押され、最後はペナルティで万事休す。前回大会の雪辱に燃えた好ゲームとなったが、勝利を得ることはできなかった。
総評
共に優勝3回のW杯巧者が決勝に進出し、4回目の優勝を争うことになった。南アフリカは優勝できれば自身初の連覇となる。
ニュージーランドは、プール初戦で開催国フランスにプール初となる敗戦を喫してからチームを立て直し、FLサム・ケイン主将も復帰して決勝トーナメント進出前後でチーム力が格段に上がっているところを見せつけた。ベテラン中心のチーム編成で欧州を中心とした現代の新しいラグビーへの対応を不安視する向きもあったが、伝統のFW、BK一体となったスピードと展開力を武器に、世界ランキング1位だったアイルランドに続き、同じ南半球で力をつけてきたアルゼンチンを圧倒する好ゲームを見せた。決勝でも序盤から一気に突き放す得意の試合展開ができれば4度目の優勝に大きく近づくだろう。
南アフリカは、相手の展開になっても慌てることなく、固いディフェンスと一瞬の隙を見逃さない集中力・突破力で続けての1点差勝利をもぎ取った。苦しい展開でもチーム全体がまとまり、ミスや反則を起こさない底堅さは23人の登録メンバー全員が同等以上のレベルを保っており、ニュージーランドとともに伝統国の選手層の分厚さが終盤に絶大な威力を発揮している。特に決勝トーナメントで控えに回っているSHファフ・デ・クラークとSOハンドレ・ポラードは前回大会の優勝ハーフバックでもあり、準決勝では途中出場のポラードがプレーヤー・オブ・ザ・マッチとなったように、出場すれば必ず仕事をする実力を持っており、相手国にとっては大きな脅威だろう。元来からスロースターターではあるが、終盤まで接戦となれば勝利を手繰り寄せる力は十分にある。
イングランドは、キッキングゲームに代表される徹底した自分たちのスタイルを貫き通し、大会前の不安を一掃するような結果を残し続けてきたが、惜しくも前回覇者に及ばなかった。欧州で唯一の優勝経験があり、またラグビー発祥国の意地とプライドも今大会の結果を後押ししたと考えられるが、伝統は生かしつつさらなる飛躍を目指すためには、固いディフェンスを突破するプラスアルファの戦略・戦術が求められる。
アルゼンチンは、苦しい予選プールから我慢強くチームをまとめ上げ、試合を重ねるごとに自分たちのスタイルを磨いて準決勝にたどり着いた。結果的にはニュージーランドの試合巧者ぶりに圧倒されたものの、3位決定戦で磨き上げた南米スタイルで、今大会の集大成となる2度目の銅メダルを獲得したい。
世界ランキング(10月23日更新)
| 順位 | 変動(前週) | 協会(国・地域) | レート |
|---|---|---|---|
| 1 | →(1) | 南アフリカ | 92.79(↑) |
| 2 | →(2) | ニュージーランド | 91.56(↑) |
| 3 | →(3) | アイルランド | 90.57(→) |
| 4 | →(4) | フランス | 87.81(→) |
| 5 | →(5) | イングランド | 83.73(↓) |
| 6 | →(6) | スコットランド | 83.43(→) |
| 7 | →(7) | アルゼンチン | 82.42(↓) |
| 8 | →(8) | ウェールズ | 80.64(→) |
| 9 | →(9) | オーストラリア | 77.48(→) |
| 10 | →(10) | フィジー | 76.38(↓) |
| 11 | →(11) | イタリア | 75.93(→) |
| 12 | →(12) | 日本 | 74,27(→) |
| 13 | →(13) | ポルトガル | 72.78(→) |
| 14 | →(14) | ジョージア | 72.68(→) |
| 15 | →(15) | サモア | 72.23(→) |
参考:トンガ=16位、ウルグアイ=17位、
ルーマニア=20位、ナミビア=21位、チリ=22位
※ 変動とレートの↑は上昇、↓は下降、→は変動なし