【テストマッチ】8月第3週試合結果
ウェールズ 19 v 52 南アフリカ
前回大会優勝の南アフリカが地力の差を見せつけて快勝した。
南アフリカは前半早々の4分、日本のクボタスピアーズで活躍するHOマルコム・マークスが左隅に飛び込んで先制トライを奪うと、PG2本で逆転された22分にWTBキャナン・ムーディが快足を飛ばしてトライ。ゴールも決まって再びリード。ウェールズもPGで追いすがるが、南アフリカの圧力にたまらずペナルティを繰り返し、34分にはWTBリオ・ディアーがイエローカードで一時退場を余儀なくされ、ペナルティトライが認定されたところから流れは完全に南アフリカへ。その後さらに5本のトライを重ねた南アフリカがアウェイで余裕のある勝ち方を見せつけた。
ウェールズは一方的な展開になすすべなく、力負けの状況で、W杯目前で大きな課題を突き付けられた。
アイルランド 29 v 10 イングランド
世界ランキング1位のアイルランドが地元で貫録の勝利を挙げた。
前半5分にSOジョージ・フォードのPGで先制したイングランドではあったが、その後はアイルランドの厳しいディフェンスや押し込みに徐々にペースを握られると9分にはCTBバンディ・アキのトライで流れは完全にアイルランドへ。前半終了間際に追加のトライをCTBゲイリー・リングローズに献上してアイルランドが9点をリードで後半に移行。粘るイングランドは55分、ついにNo.8ビリー・ヴニポラがレッドカードまたしても退場者を出したイングランドが反撃の機会を失い、アイルランドがこの試合100キャップとなったWTBキース・アールズのダメ押しトライを含む3トライを重ねてイングランドを突き放した。
イングランドは、イエローカードへのダウングレードからさらに一転出場停止処分となった主将オーウェン・ファレルの欠場も響いた。
イタリア 57 v 7 ルーマニア
イタリアが今季精彩を欠くルーマニアから華麗なパス回しからのトライを量産し、地元で快勝した。
フランス 34 v 17 フィジー
今季好調のフィジーが地元開催で優勝候補のフランスに善戦し、敗れはしたもののW杯に向けて地力を見せた。
PG3対1でフランスリードで迎えた30分、フランスが華麗な展開ラグビーで最後はこの日先発HOのペアト・モーヴァカがトライ、FBメルヴィン・ジャミネのコンバージョンもきれいに決まって16対3と突き放しにかかるも、フィジーが反撃を見せて混戦からHOテヴィタ・イカニヴェレが抜けてトライを返し、16対10の接戦で前半を折り返した。後半もフランスがやや優勢のまま進み、ゴール前の展開から巨漢PRウイニ・アトニオの力強い突進でトライをもぎ取り、直後のPGとあわせて24対10とリード。フィジーも意地を見せてこの日主将を務めたCTBセミ・ランドランドラが展開からのボールを押し込んでトライ、コンバージョンも決めて24対17と1トライ差に追いすがるも、59分にラインアウトから展開したボールをフランスFLセク・マカルーがインターセプトしてそのまま走り切ってトライ、コンバージョンも決めて最後まで粘るフィジーを突き放して勝負を決めた。
フランスは負傷したヌタマックに代わるSOアントワーヌ・アストイやCTBアルテュール・ヴァンサン、若干20歳のWTB/FBルイ・ビエル=ビアレ、BKもこなすFLポール・ブドアン、SHバティスト・スランなど新戦力が機能した形で課題もありつつ成果のあるウォームアップマッチになった。
テストマッチ

トンガ 36 v 12 カナダ
先週ホームで快勝したトンガが同じ相手に連勝。カナダもアウェイでのランク上位に健闘を見せるも、力の差を見せつけられた。
サモア 28 v 14 バーバリアンズ
世界から有力選手が集まって臨時チームを結成する英国伝統のバーバリアンズが欧州各国クラブ所属選手を中心に招集したメンバーでサモアとフランスのブリーヴで対戦。サモア代表キャップを持ち、フランスのトゥールーズに所属するティム・ナナイ=ウィリアムズとの対戦にも注目が集まったが、前半からペースをつかみ、59分までに3トライを挙げたサモアが後半のバーバリアンズの追撃を振り切って勝利を挙げた。
なお、バーバリアンズには日本の三菱重工相模原ダイナボアーズ所属のFL坂本侑翼も招集され、後半出場した。
ウルグアイ 33 v 13 アルゼンチンXV
ホームのウルグアイがアウェイでナミビアやチリを下してきたアルゼンチンのセカンドチーム(XV)相手に大健闘を見せ、5トライ33得点で突き放し、地元の喝さいを浴びた。
ジョージア 22 v 7 アメリカ
ジョージアが強力FWを前面に試合を優位に進め、アメリカを前半32分のトライとコンバージョンのみに抑えて快勝した。フランスのクラブチームで活躍する選手も多く、W杯本番に向けて絶好のウォームアップマッチとなった。
総評
アイルランドと南アフリカの充実ぶりが特に印象的で、W杯に向けて視界良好といったところ。ほかには、快勝で怪我等の懸念の払しょくが見えてきた地元開催に沸くフランスが世界ランキングはアウェイでウェールズに完勝した南アフリカがレートを上げた関係で順位を下げたものの、悲願のW杯優勝に期待を持たせた。
イングランドは主将のオーウェン・ファレルのレッドカードに関する裁定がもつれており、W杯本番緒戦でゲームメイカーを欠く事態も考えられる中での世界1位との対戦となったが、善戦を見せて希望をつないだ。
イタリアは格下相手のホームゲームとはいえ華麗な展開ラグビーとスター選手の活躍も光ってW杯に向けた準備が進んでいる印象。フランス、ニュージーランドと実力差のある相手と同組で決勝進出は厳しいところではあるが、本番で良いところを見せたい。
次週は日本対イタリアのほか、ニュージーランド対南アフリカ、フランス対オーストラリアの優勝候補対決が組まれており、各国とも最後の調整に臨む。
世界ランキング(8月21日更新)
| 順位 | 変動 | 協会(国・地域) | レート |
|---|---|---|---|
| 1 | →(1) | アイルランド | 91.82(→) |
| 2 | →(2) | ニュージーランド | 90.77(→) |
| 3 | ↑(4) | 南アフリカ | 89.37(↑) |
| 4 | ↓(3) | フランス | 89.22(→) |
| 5 | →(5) | スコットランド | 84.01(→) |
| 6 | →(6) | イングランド | 81.53(→) |
| 7 | →(7) | アルゼンチン | 80.86(→) |
| 8 | →(8) | オーストラリア | 79.87(→) |
| 9 | →(9) | フィジー | 78.70(→) |
| 10 | →(10) | ウェールズ | 78.26(↓) |
| 11 | →(11) | ジョージア | 76.23(→) |
| 12 | →(12) | サモア | 76.19(→) |
| 13 | →(13) | イタリア | 74.63(→) |
| 14 | →(14) | 日本 | 74.29(→) |
| 15 | →(15) | トンガ | 70.29(→) |
※ 変動とレートの↑は上昇、↓は下降、→は変動なし
